ニャるほど、トルコ美術史

トルコ美術史の紹介。歴史を知れば、もっと楽しくなる!

スルタンの部屋、大事な部屋

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メフメト2世が建設したトプカプ宮殿は、(1)政治・軍事・行政の総合庁舎、(2)文化の発信源、(3)オスマン王家の居住空間という役割を持っていました。 

居住空間として、スルタンの寵姫や母后のいるハレムがあります。考え事をしたり、ゆっくりとするようなスルタンの個人的な部屋はなかったのでしょうか。

 

 

ハス・オダ

スルタンの個人的な部屋は存在していました。それはハス・オダと呼ばれるものがトプカプ宮殿の敷地内にあります。「ハス」は「スルタン(に特別)の」、「オダ(オダス)」は「部屋」という意味です

トプカプ宮殿のホームページの地図を見ると、ハス・オダと書かれている部屋がいくつかあります。

↓第3の中庭

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↓ハレム

f:id:hako-hana:20171112130501p:plain 写真引用(一部加筆):http://topkapisarayi.gov.tr/sites/default/files/geziplani.pdf 

歴代のスルタンが居住した建物・部屋の代表的なものを4つを紹介します。

メフメト2世のチニリ・キョシュク

メフメト2世はオスマン帝国第7代スルタンです。ビザンティン帝国の首都コンスタンティノープルを征服しました。トプカプ宮殿(新宮殿)の創建者で、当時は要塞としての役割があり、ハレムは旧宮殿にありました。

f:id:hako-hana:20171125215928p:plain 写真引用:メフメト2世 - Wikipedia

スルタンの夏用の館で私的居住の場として、1472年にトプカプ宮殿の(当時の)敷地内にチニリ・キョシュクを建設しました。現在の考古学博物館前にある陶器館がチニリ・キョシュクです。

f:id:hako-hana:20171125214856p:plain 写真引用:Googleマップを加筆 

建物は中央アジアの民家様式で、中央に広間と四方に部屋があります。タイルはティムール朝アナトリアセルジューク朝の伝統的なタイルモザイクです。

f:id:hako-hana:20171126174511p:plain 写真引用:オスマン建築 - Wikipedia

f:id:hako-hana:20171126175409p:plain 写真引用:Çinili Köşk (Arkeoloji Müzesi) - 3D Sanal Tur 

第3の中庭のハス・オダ

トプカプ宮殿建設当時に、エンデルーン(内廷)の第3の中庭に建設されたスルタンの居住区です。

f:id:hako-hana:20171125215617p:plain 写真引用:Googleマップを加筆

主要部は4つの部屋から成っていて、周囲に小姓たちの部屋がありました。

f:id:hako-hana:20171224183000p:plain 写真引用:Topkapi Palace - 3D Virtual Tour の上空写真を画像上部の方向を北にして加筆

奥の間は玉座の間として使われましたが、1517年、第9代スルタンのセリム1世がメッカ・メディナを征服し、預言者ムハンマドなどの聖遺物を持って帰国すると、玉座の間に聖遺物を安置されることになりました。

f:id:hako-hana:20171125220435p:plain 写真引用:セリム1世 - Wikipedia

入り口に近い部屋である噴水の間(シャドゥヴァン・ソファ噴水の間)には、大理石の噴水があります。

f:id:hako-hana:20171221220424p:plain 写真引用:File:Suleymanname 360a.jpg - Wikimedia Commons (細密画「スレイマン1世と皇子たち」)

第3の中庭のハス・オダはの入り口前は、スルタンや皇子の崩御に際し、棺桶を置き、葬儀を行う場となっています。

(下の写真の人が座っている場所が、棺桶を置いていた場所です)

f:id:hako-hana:20171126180932p:plain 写真引用:Has Oda ve Kutsal Emanetler Dairesi | Topkapı Sarayı Müzesi Resmi Web Sitesi

ムラト3世が1578〜1590年にハレムに「スルタンの間」を移すまで、歴代スルタンの居住部屋として重要な場所でした。その後は、聖遺物安置所としての役割を担い現在に至っています。

ハレムのムラト3世のスルタンの間 

f:id:hako-hana:20171125220454p:plain 写真引用:ムラト3世 - Wikipedia

ハレムにあったスレイマン1世の「スルタンの間」を、第12代スルタンのムラト3世が1578〜1590年に改築して作りました。

f:id:hako-hana:20171125215647p:plain 写真引用:Googleマップを加筆

歴代スルタンのハレムでの「スルタンの間」として使われました。建築家シナンによって建設されました。

f:id:hako-hana:20171220213212p:plain 写真引用:Topkapi Palace - 3D Virtual Tour のPavilion of Murad Ⅲ

壁のアラビア文字は、コーラン2章255節(玉座の節)の句です。

第3の中庭にあるスルタン・アフメド3世の図書館

第23代スルタンのアフメト3世は「チューリップ時代」と言われるオスマン帝国文芸復興機を築いたスルタンとして知られています。

f:id:hako-hana:20171125220513p:plain 写真引用:アフメト3世 - Wikipedia

「謁見の間」の後方にある荒廃していたセリム2世の館を、アフメド3世が壊して新築した図書館兼書斎です。

f:id:hako-hana:20171125215714p:plain 写真引用:Googleマップを加筆

アフメト3世は詩歌を好み、蔵書も多かったのでこの図書館を建てました。

f:id:hako-hana:20171220214044p:plain 写真引用:asahi.com : 朝日新聞社 - トプカプ宮殿の至宝展〜オスマン帝国と時代を彩った女性たち〜 トプカプ宮殿の秘密 

まとめ

トプカプ宮殿は増改築を繰り返したこともあってハス・オダと呼ばれるスルタンの建物・部屋がいくつか存在します。

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体感できる場所

トルコ

今回紹介したスルタンの部屋は、トプカプ宮殿とその周辺です。散策してみてはいかがですか?

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日本

 ■ インテリアマスキングテープ:気軽に部屋をタイル文様にすることができます。 

■ 目隠しシート:ガラスに貼る目隠しシート。さりげなくタイル文様を楽しむことができます。

 

参考

講義

書籍

 

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