ニャるほど、トルコ美術史

トルコ美術史の紹介。歴史を知れば、もっと楽しくなる!

トルコ民族がついに辿り着いた!ビザンティン帝国の地

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トルコ民族は、いつ、今のトルコ共和国に位置するアナトリア半島バルカン半島に来たのでしょうか。

もともと、トルコ民族はモンゴル高原中央アジアにいた遊牧騎馬民族でした。それが西へ西へと民族移動をして、宗教はシャマニズムからイスラームに変わっていきました。

アナトリア半島東ローマ帝国が力を持っていましたが、トルコ民族はどこで接触したのでしょうか。

 

 

1071年マラズギルトの戦い

トルコ民族がアナトリア半島にはじめて進出したのは、1071年のマラズギルトの戦いに勝ってからです

マラズギルトは、ギリシャ語文献ではマンジケルト、ペルシア文献ではマラーズギドなどと表記されますが、ヴァン湖の北に位置する地名です。 

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トルコ民族の王朝であるイラン・セルジューク朝の第2代アルプ・アルスランがビザンティン帝国皇帝ロマノス4世を破りました。その後イズニクを征服したスレイマン・シャーは、イラン・セルジューク朝のスルタンのマリク・シャーからスルタンの称号を授与し、1077年にルーム・セルジューク朝が成立しました

イラン・セルジューク朝とルーム・セルジューク朝という二つのセルジューク朝が成立しました。(イラン・セルジューク朝は大セルジューク朝、ルーム・セルジューク朝アナトリアセルジューク朝とも呼ばれます)

当初首都はイズニクでしたが、1096年に第1回十字軍によって奪還されたため、首都をコンヤに移しました。

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その後、ルーム・セルジューク朝モンゴル帝国の侵攻を受け、13世紀後半には衰退していきました。

 

ルーム・セルジューク朝、コンヤと言えば

ルーム・セルジューク朝は、中央アジア時代のトルコ文化への復古的傾向が顕著でした。例えば、シャマニズ的世界観、遊牧的諸要素です。

さて、ルーム・セルジューク朝で有名なものを紹介します。

 

メフレヴィー教団

イスラーム神秘主義教団の一つで、セマーと呼ばれる旋回舞踏を行います。コンヤを中心に内外から強い支持を受けていました。メフレヴィー教団の開祖はイラン人の神秘主義詩人のルーミーです。

f:id:hako-hana:20170321180526p:plain 写真引用:メヴレヴィー教団 - Wikipedia

詩人ユヌス・エムレ

この時代の詩人(文化人)はアラブ文学やペルシア文学が多いですが、ユヌス・エムレははじめてのトルコ文学の詩人です。後のトルコ人の精神生活に多大な影響を及ぼしました。

なお、現在のトルコの200リラ紙幣の裏側の人物がユヌス・エムレです。

f:id:hako-hana:20170321175152p:plain 写真引用:Yunus Emre - Wikipedia

タイル

イスラームは生物や人間の描写を避けることを好ましいとしているにもかかわらず、ルーム・セルジューク朝の時代の宮殿や宗教建造物には人物、動物、鳥類などの生物が多く表現されています

■人物

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■動物

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■鳥

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■魚

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■想像上の生き物

f:id:hako-hana:20170324173223p:plain f:id:hako-hana:20170324173237p:plain 写真引用(タイルの写真全て):Konya's Karatay museum of Seljuk ceramics Photo Gallery by Dick Osseman at pbase.com

  

まとめ

1071年のマラズギルトの戦いに勝ったトルコ民族はアナトリア半島へはじめて進出しました。首都はイズニクでしたが、のちにコンヤへ移されました。

ルーム・セルジューク朝は、中央アジア時代のトルコ文化への復古的傾向(シャマニズ的世界観、遊牧的諸要素)が顕著でした。

 

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メモ

■紹介動画 ※英語です

↓メフレヴィー教団について

 

体感できる場所

トルコ

■コンヤ

・カラタイ・メドレスィ

この美術館はルーム・セルジューク朝の時代のタイルを見れるのでオススメです。

 

イスタンブール

・ガラタ・メブラーナ博物館

イスタンブールでメフレヴィー教団を知るならここです。

日本

■博物館・美術館

公益財団法人 中近東文化センターにルーム・セルジューク朝の美術品があるとのこと。私は未確認です。なお来館する際は事前に予約が必要とのことです。

・こちらのウェブサイト(→イスラーム美術を展示する美術館 : イスラーム情報サービス :Islam.ne.jp イスラム情報)にイスラーム美術を見れる美術館の一覧がありました。参考にどうぞ。

 

■メフレヴィー教団の旋回舞踏(セマー)

度々日本で公演するために来日することがあります。2016年には公演がありました。

 

■ネットショップ

ルーム・セルジューク朝の時代のデザインを用いたタイルが販売されています。

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参考

講義

  • ヤマンラール水野美奈子『トルコ美術のパトロンと巨匠たち』第1、2回(2016年10月8,22日) @ユヌス・エムレ インスティトゥート東京

書籍

  • 『TURKS』:3章にルーム・セルジューク朝の時代の解説と写真があります。参考にしました。
  • 『遥かなるイスタンブール 大トルコ展 -文明と美術-』:2002年と2003年に各都市で開催された展覧会の目録。コチ財団の所蔵品が展示されていました。トルコという土地の歴史がわかる展覧会でした。 

 

 

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