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ニャるほど、トルコ美術史

トルコ美術史の紹介。歴史を知れば、もっと楽しくなる!

コンセプトありき!メフメト2世が作ったトプカプ宮殿

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トルコ・イスタンブールへ海外旅行ツアーで行くと、必ず行くであろう場所の一つがトプカプ宮殿です。

メフメト2世がコンスタンティノープルを征服したあとに、トプカプ宮殿を建設しました。

 

建設にあたってコンセプトがあり、これはのちの歴代スルタンにも継承され、19世紀中頃までの約400年間この宮殿は使われました。

 

 

なぜトプカプ宮殿を建設したのか

コンスタンティノープルを征服したあと、メフメト2世はすぐに宮殿を建設しました。

現在のイスタンブール大学の本部が置かれているバヤズイット街区に建設しました。

この宮殿は、旧宮殿(エスキ・サライ)と呼ばれています。

 

旧宮殿が完成するまでは、メフメト2世は前の首都エディルネイスタンブールを往来していました。

イスタンブール滞在中は、ビザンティン帝国時代の「黄金門」を修復したイェディクレ(7つの塔)が使用されたと言われています。

 

旧宮殿は1453年〜58年まで使用されましたが、グランドバザールの西側にありあまりにも市場に近すぎることと、すべての行政機関が置けなかったり儀式や謁見などを行う場所がなかったりで、手狭であったことから引越しを考えました。

 

新宮殿(イェニ・サライ)ことトプカプ宮殿は、サライ・ブルヌ(宮殿岬)旧市街の、金角湾、マルマラ海の接点のイスタンブールの7つの丘の一つの場所を建設場所としました。

この場所は、軍事的立地条件、つまり要塞として良い場所でした。

トプカプ宮殿は、1478年に完成しました。

 

メフメト2世のコンセプトはここに書いてあります

新宮殿ことトプカプ宮殿を建設するにあたり、メフメト2世のコンセプトがあります。

それは、第1の門(皇帝門)に書いてあります

f:id:hako-hana:20170206172057p:plain写真引用:

Babı Hümayun / The Imperial Gate | Topkapı Palace Museum Official Web Site

 

半円形のようなところに書かれている金色のモニョモニョした文章は、コーラン』15章45-48節の楽園思想について書かれています。

 

その下のアラビア文字がメフメト2世の銘文です。

この聖なる要塞は、アッラーの庇護のもと、陸の王者、海の覇者、東西のアッラーの支援者であり、水陸の英雄であり、コンスタンティノープルの征服者であり、征服の父であるメフメドが、統治が永遠となり、その領域が北極星よりも高くあるようにと命じて1478年ラマザン月に建設された。

 

第1の門はトプカプ宮殿の構造図(地図)には省かれていたり、観光の時はスルーしやすい場所です。行った際は必ず見てください。

 

もっと具体的なコンセプトについて

トプカプ宮殿は、オスマン帝国が世界に君臨する大帝国として偉大さを顕示する象徴的存在です。

具体的に3つのコンセプトがありました。

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1、政治・軍事・行政の総合庁舎

スルタンを頂点とした政治、軍事、行政、宗教組織の法整備を行いました。

帝国にふさわしい国家体制の確立を行いました。


2、オスマン帝国の文化の発信源

高度な文化の発信源となることが意識され、宮廷工房の組織作りが行われました。

エディルネにあった宮廷工房は16世紀にはトプカプ宮殿の工房に一本化されました。

新たな首都や地方都市の造営や美術の製作活動の拠点となりました。


3、オスマン王家の居住空間 

スルタンの居住空間を確保しました。

トプカプ宮殿内にハレム(女性家族の居住空間)が出来たのは、スレイマン1世の時代です。それまでは、旧宮殿にありました。

 

まとめ

メフメト2世はコンスタンティノープル征服後、旧宮殿を建設し、その後引っ越すためにトプカプ宮殿を建設しました。

メフメト2世のトプカプ宮殿のコンセプトは第1の門(皇帝門)にしっかりと書かれています。

 

メモ

サライ・アルバム(Sarayı Albums)

イランのサファヴィー朝が献納した2冊の画冊(アルバム)。白羊朝(アク・コユンル)の宮廷工房で編纂された絵画と書が貼られたもの。書の作品が1401点、絵画の作品が671点、切り紙の作品が88点。中国美術の作品も含まれています。

f:id:hako-hana:20170131183810p:plain f:id:hako-hana:20170206182135p:plain 写真引用:Category:Sarayı Albums - Wikimedia Commons

 

体感できる場所

トルコ

トプカプ宮殿

第1の門からじっくりと見てください!

■現地オプショナルツアー

24時間オンライン予約可能★世界中のオプショナルツアー取扱VELTRA :現地オプショナルツアーが多数あるウェブサイトです。イスタンブールをガイド付きで回るのにオススメです。ちなみに検索時は「ヨーロッパ」カテゴリにトルコはあります。 

日本

トルコ料理

ブルガズアダ[Burgaz Ada]|オスマントルコ宮廷料理|麻布トルコ料理:スルタンが食していた宮廷料理のお店です。ウェブサイト曰く世界で3軒しかないうちの一つが東京・麻布十番のお店です。食でスルタンの気持ちがわかるかも?!

 

参考

講義

  • ヤマンラール水野美奈子『トルコ美術の見どころ入門』第5回(2016年6月11日)、第10回(2016年7月30日)@ユヌス・エムレ インスティトゥート東京
  • ヤマンラール水野美奈子『トルコ美術のパトロンと巨匠たち』第5回(2016年11月26日)、第6回(2016年12月3日)@ユヌス・エムレ インスティトゥート東京

書籍

  

 

 

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